複数のNode.jsのバージョンを管理、切り替えが出来るライブラリ「n」の紹介です。
Node.jsは最新の"安定版"と"LTS (長期サポート版) "の2種類がリリースされています。
( *執筆時の安定版は"6.2.2" 長期サポート版は"4.4.5"です )
プロジェクトによっては最新の安定版を元に開発を進めていたり、使っているライブラリによってはLTSを推薦されていたりと依存しているバージョンも様々です。
Rubyであればバージョンを切り替える"rbenv"というライブラリがありますが、それとよく似たことが出来るNode.jsのライブラリが「n」です。

このnを使えば、Node.js本体を" 4.4.* -> 6.2.* "、" 6.2.* -> 4.4.* "の様にコマンドでバージョンを切り替えることが出来ます。
nのインストールはnpmパッケージを使ってインストールする方法とgitからクローンしてインストールする方法、インストーラーを使って導入する方法の3種類が用意されています。
# npm を使う方法 *環境によってはsudoを使って下さい
npm install -g n
# gitレポジトリからの導入
git clone https://github.com/tj/n.git
cd n & make install
# インストーラーを使う場合
curl -L http://git.io/n-install | bash
正しくインストールされていると、コマンドライン上でn
と入力すると使うことが可能になります。
nを導入しても、そのままでは本体のバージョンの切り替えが出来ないので、Node.js(特定のバージョン)を入手する必要があります。
特定バージョンの入手も簡単で"n
"と入力すれば指定したバージョンがダウンロードされます。
( *操作はコマンドライン上から )
# 特定バージョンをインストールする場合
# この場合は 0.12.14
n 0.12.14
# 最新の安定版の場合
# 執筆時なら6.2.2がインストールされました
n stable
# 長期サポート版の場合
# 執筆時、4.4.5
n lts
Node.jsのバージョンを切り替えるにはコマンドライン上からn
と入力して起動し、切り替えたいバージョンを指定するだけです。

以上の操作でNode.jsのバージョンは切り替わりますが、NPMと一緒に使う為に、下記のコマンドでNPMをインストールする必要があります。
# npmのインストール コマンド
curl -0 -L http://npmjs.org/install.sh | sudo sh
以上がnの導入です。
複数のNode.jsのバージョンがインストールされていて、特定のバージョンでjsファイルを起動する場合は n use <version>
とすると指定したバージョンでファイルの実行が可能。
# node.js 0.12.14で "some.js"を実行する場合
n use 0.12.14 test.js
使わなくなったバージョンを消す場合はrm
コマンドを使うと初期することが出来ます。
# 0.12.14を削除する場合
n rm 0.12.14
# 複数の場合
n rm 0.9.4 v0.10.0
下記がnで利用可能なコマンドのリストです。
( 下のリストはnode.js用のコマンドですが、io.jsにも対応しています )
n # インストールされているnode.jsを表示
n latest # node.jsの最新版をインストール
n -a x86 latest # 32bit版のnode.js最新版をインストール
n stable # node.jsの安定版をインストール
n lts # node.jsのLTSをインストール
n # node.jsをインストール <バージョン>
n use [args ...] # 特定のバージョンでnode.jsを実行する場合
n bin # インストールされている特定バージョンのnode.jsの実行パスを表示
n rm # 特定のバージヨンを削除
n --latest # 利用可能な最新版の表示
n --stable # 利用可能な安定版のバージョンを表示
n --lts # 利用可能なLTSのバージョンを表示
n ls # 利用可能なnode.jsのバージョンをリスト表示
# オプション
-V, --version # n のバージョンを表示
-h, --help # ヘルプの表示
-q, --quiet # curlのアウトプットを無効 (利用可能な場合)
-d, --download # ダウンロードのみ *
-a, --arch # システムにインストールされているものを上書きする場合
以上が n の紹介でした。
本番環境で頻繁にNode.jsのバージョンを切り替えることは無いと思いますが、開発環境では複数のバージョンが再インストールする手間が省け重宝するライブラリです。
開発でNode.jsを使っている人にオススメ出来るライブラリなので、ゼヒ×2チェックしてください!
Github: tj/n